2023年9月に宇部市中央町二丁目のコワーキングスペース・サテライトオフィス「EN-biz(エンビズ)」の2階にシェアキッチン「夢見キッチン」がオープンしました。
営業許可がない場所で作ったお菓子やパンでは販売できないため、製造できる場所を探している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このシェアキッチンは菓子製造業の営業許可を得ているため、ここで製造したお菓子やパンはマルシェ等で販売することが出来ます。
山口県では珍しいシェアキッチンのオーナーで、宇部市出身の山本蓮理さんにお話を伺いました。
夢見キッチン
設備について
元々銀行の社員食堂だったところを改装されています。
2口のIHコンロや2ケ所のシンクなどがあり、シンクは元々置いてあったものを再利用しているそうです。
ミキサーやボウルなどお菓子作りに必要なものに加え、シルパッドシリコンコーティングされたオーブン用マット。マカロンなどに向いている。やシルパン網目をふさがないようにシリコンコーティングされたオーブン用マット。パイ生地などサクサクに仕上げたいものに向いている。、シーラープラスチックフィルム包材の開口部を熱圧着するための専用機械のこと。お菓子の包装などに使用。
なども置いてあります。
もちろん、ご自身が使い慣れたものを持ってきて使用しても大丈夫です。
オーブンは2台あります。
家で試作したものをシェアキッチンで再現できるように、業務用ガスレンジではなく2段で焼ける電気オーブンを置いているそうです。
こだわりポイント
「夢見キッチン」は東京に3店舗構えており、会員の方が100人程いるそうです。
4店舗目を宇部市にオープンするにあたり、既存の会員の方からの要望を取り入れ、利用しやすい設備に整えました。
見学会
「夢見キッチン」を利用したいと思う方は、まず定期的に開催されている見学会にご参加ください。
オーナーである山本さんが直接案内をし、シェアキッチンの使い方などを説明してくださいます。
月に数回開催されていますので、こちらから予定を確認し予約してください。
予定が合わない方には、Zoomを利用した個別の見学会もあります。
シェアキッチンを始めたきっかけ
夢見菓子を始める
山本さんはシェアキッチンだけでなく、ご自身でも低糖質スイーツ専門店「夢見菓子」を経営されています。
お菓子作りは子供の頃から好きだったそうですが、高校時代はバンド活動や自らイベントの開催をしており、大学卒業後もイベント会社に就職されました。
7年近くイベント会社で働く中で、組織にいて仕事をするより、自ら考え動く方がいいと思うようになり、退職し、ライブバーを手伝いながら独立を模索されていました。
その時、お客さんに自分で作ったお菓子を食べてもらう機会があり、大変喜ばれたそうです。
それが嬉しくて「お菓子作りを仕事にしてみたい」と決意されます。
菓子店を始める苦労
山本さんは「夢見菓子」を始めることを決意されます。
しかし、前職はイベント会社と異業種だったため知識もなく、手始めに設備の整った場所で作ることが出来ればとシェアキッチンを探されましたが、値段や広さなどがちょうどいいキッチンは見つからなかったそうです。
そこで、自分で工房を作ることにしました。
菓子製造業はレストランなどの飲食店と同様、許可を得るために多くの設備が必要となります。
山本さんはこの許可を得るため自分で調べアパートの一室を改装し工房を作り、お菓子のネット販売やマルシェ販売をスタートさせました。
この営業許可の取得の際に感じたハードルの高さから、自分と同じようにお菓子を作って販売してみたい人が共用して使えるシェアキッチンを始めることを思いつきます。
また、それまでの苦労をブログに投稿したところ、同じ思いの人が集まりシェアキッチンの利用者が増加していきました。
嬉しかったこと
シェアキッチンを始めてみると、数回の利用で辞めていく方がいることに山本さんは気づきました。
その原因の一つが「販売場所がなく、売上が上がらない」ことでした。
そこで山本さんは、以前イベント会社で働いていた経験を活かして「夢見マルシェ」を企画し、シェアキッチンを利用している方の販売場所を提供しました。
個々で活動されている方は、マルシェを通じて繋がりが出来て喜ばれたそうです。
山本さん自身が異業種から始めたので、最初はわからないことの連続でした。
今はその時の自分と同じような悩みを持った方をサポートできるのが嬉しいとのことでした。
夢見キッチンを利用した「三角チーズサンドパン」の原田さん
利用者の一人である「三角チーズサンドパン」を製造販売されている原田さんに、実際に「夢見キッチン」を利用した感想をお聞きしました。
「三角チーズサンドパン」は約30年前から山口市小郡地区周辺の小中学校の給食に提供されたり、スーパーマーケットで販売されていましたが、数年前に最初に製造されていたパン屋さんがお店を閉められました。
会社員である原田さんは産休の間に、昔食べていた三角チーズサンドパンを復活させたいと思うようになりました。
原田さんは製造していたパン屋さんからアドバイスをもらい、パンの羽のような部分を大きくするなど工夫をして、新しい要素を取り入れ復活させました。
製造するにあたり、自らシェアキッチンをオープンすることも考えましたが、菓子製造の許可がおりる施設を作るのはハードルが高かったそうです。
そこでシェアキッチンを探していた時、「夢見キッチン」に出会い、実際に利用してみたとのことです。
事業として始めたいと思っている人や挑戦したいと思っている人にピッタリな施設だと思います。私自身も店舗を持たずに、このような許可のおりた施設があることは有難かったです。私もパン作りを続け、地元の活性化に役立ちたいと思います。
屋号 | 三角チーズサンドパン |
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HP | https://sankakuchizupan.shopinfo.jp/ |
SNS |
メッセージ
実店舗を持たずにマルシェ出店やインターネットで販売したい方、お店を始めたいけど本格的に始める前に実力を試したいという方もいると思います。
そういった方に「夢見キッチン」を利用していただき、夢に挑戦する機会が増えたり、将来的に店舗を持ったりと、まちの賑わいに繋げられたら嬉しいです。
今後は、東京と宇部にシェアキッチンがあるので、宇部の商品を東京で販売したり、それぞれのキッチンの利用者で交流したりする機会も作れたらと考えています。
施設情報
施設名 | 夢見キッチン宇部 |
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住所 | 〒755-0045 山口県宇部市中央町二丁目5-17 新光産業株式会社中央町ビル2階 |
使用可能時間 | 月会員:土・日・祝含む全日 5:00〜22:00 都度利用会員:土・日・祝除く平日 9:00〜18:00 (EN-bizの開館時間に準ずる) |
定休日 | なし |
HP | https://yumemi-kitchen.com/ |
詳細・見学予約 | https://yumemi-kitchen.com/ube-kitchen/ |
SNS | |
取材日 | 2023年12月4日 |
駐車場 | なし (近隣の有料駐車場をご利用ください) |
ふるさと納税サイト | ふるさとチョイス |
うべとっぴん | https://ube-toppin.com/shop/3326/ |
※こちらの記事の内容は2023年1月26日現在の情報です。
記事は内容、金額等変更の可能性があります。
最新の情報についてはHP等でご確認、または、店舗等にお問い合わせください。