身近な革製品。革雑貨店「one」

歴史を感じる島地区の一角に隠れ家のような革雑貨店「one」はあります。
店内に入るとアンティークな家具や小物たちに囲まれた空間に、キーホルダーやトレー、ミニ財布などの手作りの革雑貨が陳列されています。
プレゼントや普段使いにぴったりな革雑貨を販売する「one」の店主金子裕一さんにお話をお伺いしました。

住宅街にひっそりとある店舗

宇部市島の住宅街にある「one」。

「こんなところにお店が？」と疑問に思うかもしれませんが、細い路地の奥に外観と看板が見えます。
この看板を左に曲がります。

入口のドアは自然を活かした木の取っ手があり、そこを開けてお店に入るとオシャレな空間が広がります。

DIYで改装した店舗

もともとは住居でしたが外観を気に入り店舗にしたいと考えていたところ、大家さんが取り壊しても何をしてもいいと言われ、店舗兼アトリエにすることを決めたそうです。
業者には頼まず金子さんとお父様の2人で、商品を置いている棚を作ったり、土壁を白に塗りなおしたりしたとのことです。

店舗の部分は既存の建物ですが、なんと店舗奥にあるアトリエはリノベーションしたそうです。
レジのところから革製品づくりを見られるのは珍しいのではないでしょうか。

革製品を作り始めたきっかけ

昔から漠然と30歳になったら何かを始めたいという思いがあったそうです。
20歳の時、福岡県のアパレル店で働いていた金子さんは、革製品が欲しいと思っていましたが、その頃はブランド品の革製品しかなく高いと感じていました。
すると、たまたま働いていたお店の近くに革の素材を売っている店があり、欲しかったアクセサリーやキーホルダーなどを作り始めたそうです。
何かを作ることが性に合ったらしく、革製品を作ってみると楽しく、知り合いから頼まれるまでになったそうです。

宇部でお店を始めたきっかけ

30歳を前にして何かお店を始めようかと考えたとき、地元の宇部で始めるか、住んだことのある東京や福岡といった都会で始めようか悩んでいたそうです。
その時に、宇部市上町にあるフローリスト花市さんに出会いました。

花市さんのセンスが福岡や東京では出会えなかったと感じるほど良く、金子さんはこういう方がいる宇部でお店を始めるのは楽しいかもしれないと思いました。
このご縁もあり、店内のドライフラワーは花市さんの作品だそうです。
また、こういった革雑貨のお店が宇部にはなく、福岡などで始めるより面白そうと思い、2009年に起業し名前の一部から「one」と名付けました。

革の魅力とこだわり

「one」の商品に使われているのは牛革の栃木レザーとイタリアンレザーを使用しています。
革は個体や部位によって質感などが変わってきます。
また、同じレシピで作ったとしても、作る人によって色味などが変わります。
そこが世界に一つだけという革製品の魅力でもあり、自分が納得できる革を探し出す苦労でもあるそうです。

嬉しかったこと

「one」は2023年3月21日で創業15年目になりました。
革製品は長く使い経年変化を楽しめますが、使い続けると糸や金具の部分が壊れてしまうことがあります。
しかし、「one」の商品であれば、縫い直しや修理をしていただけるそうです。
金子さんはその壊れてしまった商品が長く大切に使ってもらった様子を見て嬉しく思うそうです。
使う人によって色の変化が違うため、長く店を続けることで、それを見ることができるので楽しいとのことでした。

メッセージ

宇部に住んでいる方もそうでない方も、意外なところにあるので探して見つけてほしいです。
この隠れ家のような店舗も隣のShima ceramica(シマセラミカ)さんから情報をいただき大家さんを紹介してもらいました。

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まず革に興味を持ってもらいたいなと思います。
ヘアゴムは最初、丸の形しかなかったですが、お客様からの要望でハートや星の形の商品を作りました。
新しい商品を作ることもあるので、ぜひご意見を聞かせていただけたらと思います。

店舗情報

店舗名	one【ワン】
住所	〒755-0047 山口県宇部市島2-6-20-2
営業時間	11:00〜19:00
定休日	水曜
TEL	0836-39-3744
HP	https://one.cx/
オンラインショップ	https://one-onlineshop.com/
SNS	Instagram、 Facebook、 Twitter
取材日	2023年4月5日
駐車場	あり（2台）
うべとっぴん	https://ube-toppin.com/shop/2933/