木製の壁を組み合わせて作る移動式のイベントブース“カラバコ.”
これまで、山口学生芸術祭やしばふ広場のイベントで、作品の展示や物販の店舗として使用されています。
この“カラバコ.”を考案したのは、宇部市生まれの山口大学大学院創成科学研究科2年の大野智裕さん。
宇部市を魅力ある街にしたいと願う学生の活動に密着しました!
“カラバコ.”とは?
“カラバコ.”は、板材で作った1.8メートル四方の壁を組み立てたブースです。
イベントで使用される出店用のテントはデザイン性がなく、お店の世界観を出しにくいと感じていた大野さん。
写真のように“カラバコ.”は、壁でデザイン性をあげることで、お店の個性が出て商品がひきたつのではと考えたそうです。
組み合わせ次第で空間も広くなり、使い方は自由自在です。
また、軽トラの荷台に解体した壁が収まるよう設計されているため、どこでも移動可能です。
“カラバコ.”の発想はどこから?
大野さんは2024年2月に行われた、にぎわい宇部主催の「宇部まちづくりリーダー塾」で“カラバコ.”について発表し、活動を始めました。
宇部市の活性化を目指す学生団体Dot(ドット)を立ち上げ、山口大学工学部感性デザイン工学科4年の山本夏海さんと“カラバコ.”の活動をしています。
“カラバコ.”の発想はどこからですか?
ぼくたち若い世代が買い物に行くとなると市外に行く人が多いんですよね。
探せば地元にもおしゃれなお店はあると思うんですが、発掘するのが難しいです。
そんな魅力的なお店が集まる空間がいろいろできれば、街を訪れる人も多くなるのではないかと思い、移動式のイベント会場を作ることを考えました。
木でできていて、見た目もおしゃれですね。
はい、もともと木が好きだということもありますが、これまでの活動で空間づくりの大切さを身に染みて感じたので、見た目と組み立て方の自由度にはこだわって設計しました。
大野さんはこれまでも、山口市の商店街を活性化するプロジェクトに参加し、チャレンジショップをオープンするなどの活動をしてきました。
その時に、ただお店を出すのではなく、魅力的な空間を演出することで集客力が上がるということに気づき、現在の“カラバコ.”を思いついて完成に至ったということです。
“カラバコ.”ができるまで
中央町のしばふ広場向かいにあるYCCU(若者クリエイティブコンテナ)の運営メンバーとしても活動している大野さん。
時間の合間を縫って、しばふ広場で“カラバコ.”の制作をされています。
筆者は暑い日も黙々と作業している大野さんを何度も見たことがあり、大変そうだけど生き生きと作られている姿が印象的でした。
もともと、モノ作りが好きなのですか?
小さい頃から工作などモノづくりは好きでしたね。
夏休みの宿題に、おじいちゃんと椅子を作ったり、マッチ棒で東京タワーを作ったりしたのを覚えています。
材料となる木材は株式会社ウベモクから無償提供されるものを使用しています。
その他の材料費や運搬費などは、クラウドファンディングによる支援金で賄っているとのこと。
いろいろな方からサポートを受けたり応援してもらっているので、必ず成功させたいプロジェクトです。
イベント運営の難しさを感じることもありますが、そういった人の温かみを感じるたびに宇部っていい街だなと思います。
実際に使用してみて…
9月に行われた山口学生芸術祭が、実用化して初めてのイベントでした。
“カラバコ.”を6台並べて、学生の作品などを展示されました。
使用した学生からは「組み立てもスムーズにできた」「強風でも倒れない」「おしゃれでレイアウトしやすい」など好評だったそうです。
来場者も立ち止まってみてくれる方が多かったそうで、興味を持ってもらえてる様子が感じられたと言います。
大野さんは「出店する方に設営してもらいましたが、スムーズにできてたと聞きました。見た目も統一感があり、作品などが映えて華やかに見えました。みなさんに喜んでもらえたのでよかったです」と話していました。
今後の課題と展望
今後は、色々なイベントで貸し出したり、自ら企画するなどして、“カラバコ.”を有効活用し、宇部の活性化につなげていきたいそうです。
また、現在、簡易的な日除けは設けていますが、雨をしのげる工夫をしなければ…と、今後の課題も見つかったようです。
若い力で様々なことに挑戦し、宇部を盛り上げていってほしいですね!
“カラバコ.”を借りるには?
イベントで“カラバコ.”を借りたいという方や、「学生団体Dot」の活動を支援したい!という方は、大野さんまでお問い合わせください。
【学生団体Dot】 代表 大野 智裕 | |
Tel | 070-7568-0311 |
tomo0311soccer@icloud.om |
“カラバコ.”の活動内容はこちら▽
※こちらの記事の内容は2024年10月3日現在の情報です。記事の内容は変更の可能性があります。